本当にスゴイと思います。HackforPlay。
目指しているものがとても高い。非常に魅力的なコンテンツです。いや、単なる教育コンテンツ以上のシロモノですね。でもそれが普通の人にはきっと伝わらないこともわかります。それ故にとても口惜しいコンテンツ。
HackforPlayの始め方は簡単です。HackforPlayのサイトにアクセスして「今すぐプレイ」をクリックするだけ。
https://hackforplay.xyz/
チュートリアル形式のロールプレイングゲームが始まります。キーボードの使い方もアシストしてくれるので、簡単なフォローだけで子供達は進んでいけます。想定学年は2年生ぐらいからでしょうか。私の息子(触った時点では3年生)は多少最初だけ付き添いながら標準のステージをクリアする事ができました。
不安であれば指導者(保護者)の方がこちらの動画を事前にみて一度クリアしておくと良いかもしれませんね。
HackforPalyのすばらしいところは、本格的なプログラミング言語を取得しながら楽しくプログラミングを教えようとしているところ。JavaScriptという言語を少しずつ修正させながらゲームをすすめることで、プログラミング言語の理解をすすめていくことができます。いまやJavaScriptはWebの世界では標準言語の一つ。JavaScriptが習得できればWebアプリだけでなく、スマホアプリも夢じゃないですね。
しかも、HackforPlayのスゴイそれだけにとどまりません。なんと開発環境自身が公開されているんです!って言われて、普通の人はピンとこないかもしれませんね。今年発表されたFeelesという開発環境が公開されており、その開発環境をつかってHackforPlayのようなコンテンツを誰もが作ることができます。しかもその開発環境も作ったコンテンツもブラウザさえあれば動かすことができる。オフラインも対応。理想的なポータビリティを実現しています。
開発者自身によるFeelesの解説はこちら
http://qiita.com/teramotodaiki/items/d7ca0fc8c20fcd008557
プログラミングの勉強をして、そのままいつの間にかプログラミング教育のコンテンツクリエーターになることができるツール。まさにプログラマーのプログラマーによるプログラマーの為の教育コンテンツです。
開発者の寺本さんは2015年の未踏スーパークリエーターです。「未踏」とはIPA(情報処理推進機構)が推進する若手IT人材の育成プロジェクトです。非常に狭き門で、ここでスーパークリエーターと認定されることは天才の証です。こういった一流の才能をもった人が、自分自身の経験を元に作ったコンテンツというのは、非常に素晴らしいものが多いですね。天才の作り方は天才が一番知ってるっていうのは一つの真理なんでしょうね。
残念なところは解説が少なすぎて、基本のコンテンツを終えると急に難易度が上がること。もう少し先までチュートリアルが無いと厳しいと思います。おそらく出発点から到達点への幅が弘すぎて、解説やチュートリアルのターゲットが定めにくいんですね。コンセプトやポテンシャルはすごくあると思うので、次にこの環境をつかったエコシステム(第3者が関与し易い仕組み)みたいなものを成長させれば、世界に通用するプログラミング教育環境に育つと思います。まずは、プロ向けのチュートリアルやヘルプを充実させれば、色々な教育コンテンツを作る人現れると思うですけどね。JavaScriptが多少使えれば習得はそれほど難しくはないはず。私もいつかコンテンツ作ってみたいと思うひとりです。
寺本さんのような才能あふれる人が本気で教育コンテンツに取り組むのは稀(もっと儲かる仕事いっぱいできるからねぇ)なので、なんとか頑張って儲かる仕組みになってもらいたいなぁと思います。業界のためにも切に願います。
HackforPlayと寺本さんの更なる成長に期待したいです。
ぜひがんばっていただきたい!